2020

山あり谷ありだった2020 年。
今年は自分のために回顧しておこうと思います。

2月。一昨年のクリスマスイベントで阪急百貨店さんで踊った作品とホクホクの気持ちそのままに、初めて骨髄バンク促進運動のステージに参加。
そのままVaを持って岡山コンペティションへ参加しました。
コンクール参加は一部の生徒達ですが、コンペティションではクラスレッスンをとても評価頂きました。ジャッジシート以外に直接お褒めの言葉を頂き、本当に嬉しかったです。
日々のレッスンに生徒と共に、自信が持てました。

そして5月の"第2回おべんきょう会"に向けてスクール全体で『いざ!』という気持ちの所、ひたひたと新型ウィルスの影が。。
勉強会は苦渋の決断で中止としましたが、教室の歴史の中ではそういう特別な時もあると自身に言い聞かせました。

同時に自粛要請に応じ、通常レッスンは全て休講(休校)となりました。

世の中もこの頃には各地でオンラインレッスン
が当たり前のように始まりました。
zoom、インスタライブ、動画配信。
様々な媒体は一長一短ですが、何よりこの期間『やらないよりやる方が良い』と考えてスクールもオンラインレッスンに踏み切りました。
実は、この頃世界のバレエダンサー達が自分のコンディションキープの為に#stayhomeからトレーニング映像が流れてきました。世界の窓からあふれるダンサー達の息づかい。それは、かっこいいしクールだしいとも簡単そう。
でも、それは勉強中のまだ筋力もない生徒向けではありません。それを見よう見まねで我流でレッスンするのは怖いと懸念しました。(そして、私もそろそろ子供達に『会いたい』)

バレエレッスンはスタジオでこそ触れ合って成立するものだと思います。オンラインでカバーできる物ではないとの考えを保護者さんと子供達にわかってもらった上で、2ヶ月間のオンラインレッスンをスタートしました。

自粛中、バレエだけでなく学校も友達との約束も取り上げられた生徒達にとって、おおむね良いアクセントになった様でした。特に小学生達はゆっくりと自分のペースでするレッスン。アンシェヌマンを覚えるトレーニングにもなったようです。この期間を経て、ぐっと力をつけた子が何人もいました。
オンラインのフットワークの軽さで、NYからのコンテンポラリーWSもしました。ロックダウン中のNYから真紀先生が元気に届けてくれました。やるせない瞬間でも繋がれるだけで、元気になれるってって素晴らしい。


自粛明けのスタジオで見る生徒達は、やはり[特別な年]であったようにスピード感を持って成長していました。
たくましい生徒達。

7月の自粛明けレッスンは、まさにリハビリ期間でした。マスクをつけたレッスンは熱中症の心配もありながら、感染防止策を心がけています。
自粛期間以降、生徒達は、〈自己〉をとっても纏っています。自主性が飛躍的に伸びました。


そんな様子を見て9月から沢山の舞台を準備しました。
やはり、バレエは舞台にあってこそです。
まだまだ不安定な状況の中、舞台に立てる機会はコンクールがほとんどで、例年にない頻度でコンクールにエントリーしました。舞台の一つという考え方で。
毎日曜日のレパートリーは個別レッスンで、私的にはなかなかタフな時間でしたが、今年はアシスタントを引き受けてくれた夕葉先生が生徒達の力の底上げをしてくれました。
頼りになる協力と、熱さを持った生徒達が合わさりプラスに作用した下半期でした。
コンクールは不慣れな田島バレエの生徒達でしたが、悔しさとそれ以上の嬉しい評価を皆んな頂きました。

ゴールデンエイジ(子供の能力が飛躍的に成長する時期)の豊作を目にした気分です。

いつも愛らしいベビー科達は、観る人に幸せをもたらしてくれます。オンラインレッスンでは毎回ママ達がネット環境を整えて、レッスンに参加してくれました。おかげで久しぶりのバレエでも臆せず、楽しくレッスンが出来ました。

10月から再開した【大人バレエ】はメンバーが少しずつ増えて、個性豊かな和やかなクラスとなっています。このクラスは、それぞれのバックボーンが感じられる、宝物のようなクラスです。

コロナがもたらしたものは切ないですが、スクールでは生徒達そして保護者の方が正しく恐れて対応協力してくれているおかげで活気が溢れています。
生徒達には、離れた期間だけ手に入れたものが多かったように思います。
たくさんの出逢いもありました。
特別な年はまんざら悪いものではなかったと記しておこうと思います。

グッバイ2020!ありがとう2020 !

田島和実

(舞台写真:テス大阪)