親愛なるHへ

気がつけば12月なんですね。

青空の広がる日に、大切な人を見送りました。

ほんの10日余り前は、まだうつらうつらと呼吸をしていた父の体温を思い出します。

とにかく無事 、葬儀がおわり緊張がやっと解けました。同時に、日を追うごとにお別れに手応えを感じ難いです。いつか慣れる日が来るのでしょうか。
本物の辛いとか、悲しいという感情を始めて経験しています。ここ数日は五感がとても敏感で、号泣の次に笑いが止まらない。家族皆んながそうです。

そんななか、お花で父を送ってくれた友人達。教室の皆さん。凛としている花弁に勇気を貰いました。草花が好きだった父も喜んでいます。駆けつけれきてくれた彼女達、隙間時間をここまで車を走らせてくれて。

感謝です。

  父は、生涯現役を続け、一生懸命を貫いた人でした。
自由でマイペースで、いつも風のように飄飄(ひょうひょう)として。
あんなに格好いい人は、ちょっと居ません。


ベッドの上で、ふざけているかのようにすっと息を止めてしまった。父のあばらが折れるかと思うほど、呼びかけたけど、いつものようにフラリと逝ってしまった。
最後まで ”格好良く” 

  初夏の発表会で作った『 BLUE CELLOPHANE -Duke Ellington 7pcs 』はJAZZ好きだった父への作品でした。
私のバレエになど興味もなく、子供の頃から舞台を観にきてくれた事なんて片手で足りるほどでした。
が、教室を始めて、迷いながらも少しずつ毎回リリース出来るものを少しは面白がってくれたらいいな、なんて思い頑張ってきました。
父に褒められたくて、追いかけて、ずっとやってきた気がします。

ずっと片思いな私が、ただ1人に寄せた”親愛なるHへ”

パンフレットの【Blue Cellophane】頁に添えた一言は、父へのラブレターでした。

もう少し、日常を取り戻せたら、父の居ない風景に慣れるのでしょうか。
これも先に駆けていった父からの宿題かな。
がんばろう。

寒い日が続きます。
ご自愛ください❄️

田島和実

PS 記事にあげるに大変迷いましたが、自分の備忘録がわりにと思いました。