ママとダンサーの狭間で

うちには現在 フロアーを中心とした１時間の’ママバレエ'しかご案内が出来ないのですが、よくよくお話を聞くと出産前は沢山の舞台にたっていた、バリバリ指導していたetc…、少しご案内のクラスのモチベーションとは開きがあるようです。でも皆さん口を揃えて、少しでも動きたいと大変 謙虚に仰います。多分焦りもあるし、腕の中の愛しいお子さんの重たさに『でも…』と迷子になっている。

私も17年前はそうでした。お友達の計らいで、出産後10カ月で復帰舞台に立てました。出産直後は腹筋も背筋も跡形もなく、バーレッスンの最中に何度も身体中が笑いました。お腹とか、膝とか…(@_@)

あとは、本当に”舞台上で真っ直ぐ歩けるか”などという不安。私の個人的感想で言うと、出産1年以内は身体はほぼ戻ります。それなりにレッスンをしていた貯金があるから。その後の時間は、やはりトレーニングが必要かも。ただ、身体だけでなく これの最大の越えるべき壁は'環境'です。赤ちゃんを預けられる環境が整えられるか否か。逆説的に言えば環境さえ(赤ちゃんの、ご家族の理解も含め)整備出来れば、身体はやるのみ＝戻る、のです。私も復帰舞台のあとはそうそう『ワガママも言えない』とレッスンしたい気持ちをミルクの匂いのする娘を抱きしめては、葛藤していました。でもね、この娘が毎日見せてくれる成長という宝物を見逃してしまうのは、何とも勿体ないと思うようになり 、2歳までは一切 自分のためのバレエシューズを履くことは無かったのです。そして、オムツも取れるのを待って、ベビールームに預けて本格的に開始仕直し！もちろんメソメソもクヨクヨも(人知れず)しましたが、決心してからの方がメンタル面は安定したかな？だって、決めたんだもの。

娘をはじめ、周りの協力もあり 『♪』身体の声が聞こえる程になるには、まだあとのお話ですが。

この葛藤の時間が本当につらいんです。でも、最初の間だけ。子供も自分の心も逞しくなってきているのだから。

海外のカンパニーのようにレッスンバッグとベビーを両脇に抱えて、スタジオに通う、なんていう環境はここでは少ないです。そういうベースから、文化だなぁと痛感します。

ママダンサーさんのお話しを聞くたびに、自分のあの頃を思い出しては 何とかならないものかとぼんやりと画策してきました。

そんなクラス。。。赤ちゃん(子供と)とママ、きっと甘い時間ばかりじゃないです。泣いたりぐずったり、１時間半の内容は自分で中断しないといけない事の方が多いと思います。けれど、同じ状況の人同士なら少なくとも気兼ねはしないですよね。とっても難しいと、想像はつきますが。

…わたし、あえて、アクシデントが好きな性分です。

冒険して、ママダンサーのためのクラスを作ろうかなぁ？

どうです？興味ある方、いますか？

(投稿:kazumi)